吉田 遠志 YOSHIDA Toshi 淀川

吉田 遠志 YOSHIDA Toshi 淀川

(SH-0071)

作品情報

作家名 吉田 遠志/YOSHIDA Toshi
作品名 淀川
商品番号 SH-0071
寸法 全体のサイズ:H19.7cm×W27.2cm
刷りのサイズ:H17.0cm×W24.5cm
摺刷
備考

コンディション

ヤケ シミ
ヤブレ チギレ
オレ 裏打ち
ムシクイ マージンカット
テープ跡 ピンホール

コンディションについて

作品詳細

吉田遠志は新版画の大家である吉田博の長男であり、自身も多くの作品を制作しています。大阪の淀川を描いた一枚。海外での制作を積極的に行っていた吉田遠志の作品群において、父である吉田博を彷彿とさせるような構図や色遣いが特徴的です。線の省略、大胆な構図、ストーリー性のあるモチーフなど、浮世絵を思わせる内容ですが、表現技術としては新しい時代を感じさせるモダンな作品となっています。

作家情報

吉田 遠志/YOSHIDA Toshi
明治44年(1911)〜平成7年(1995)
日本 東京出身

略歴

吉田遠志は、新版画の巨匠として知られる吉田博の長男であり、弟は版画家の吉田穂高です。遠志は3歳の頃から絵を習い始め、13歳の頃より父から木版を学び、太平洋美術学校時代には油彩を学びました。1930年、博とともにインドやピルマ、マレーシアなど東南アジアを写生旅行。1936年には中国東北部、朝鮮半島を父とともに訪れます。1938年には太平洋画会に初入選し、以後同展に出品を続けます。戦後は1947年日展に「浅海の陽光」を出品。またアンデパンダン展にも出品します。1950年には太平洋画会を退会して「プラス美術家群」を創立。翌年、日本版画協会会員となりました。その後、ニューヨークのジャパン・ソサエティーの協力を得て、アメリカ各地で講演、伝統的木版画の技法紹介、展覧会などを行ったのち、欧州へ渡ります。1954年に弟で洋画家の穂高を伴い米国各地で講演会、展覧会を開催。その後もキューバ、メキシコ、東アフリカを訪れ、以後動物をモチーフとする版画を主に制作していきます。後にインド、オーストラリア、南極などへも旅行して各地の野生動物を描きます。1955年に長野県北安曇郡美麻村の小中学校の旧校舎を利用して「美麻文化センター」を創設し、木版画、ガラス細工、陶器などの技術指導を始めます。
遠志は絵本作家としても知られており、1982年より制作をはじめた「アフリカの動物絵本シリーズ」は全17巻におよび、「はじめてのかり」ではボローニャ国際児童図書展エルバ特別賞、「まいご」では絵本にっぽん賞、サンケイ児童出版文化賞、国際オーナーリスト賞を受賞しています。また、同シリーズは、フランスで翻訳出版賞、異文化理解貢献賞を受賞しました。

作品の特徴

吉田遠志の作品は絵の具の繊細な雰囲気と、モダンなイラストレーション的表現が評価されています。父がテーマとした自然への畏敬の念を受け継ぎつつも、その対象は風景にとどまらず、動物も多く描いています。全米をキャンピングカーでまわりながら、伝統木版画の技法を広く世界に普及させる一方で、野生動物を求めて南極やアフリカへ旅をし、動物と自然を主題とした優れた作品を手がけています。
また、絵本にっぽん賞、国際オーナリスト賞を受賞するなど、絵本でも有名な作家です。アフリカへの旅、取材を重ねて木版画で作られた動物絵本シリーズは、絵本と言うよりも画集と表現した方がいいのかもしれません。とても暖かな内容で現在でも人気の絵本です。
ニューヨーク近代美術館、大英博物館、ボストン美術館、シアトル美術館、ポートランド美術館等、各国の美術館に収蔵されており、その知名度は日本のみならず、世界的なものとなっています。

在庫状態 : 在庫僅少
¥138,000(税込)
数量